取り外したエアコンを再度取り付ける際に注意したいこと。配管の再利用はNG!?

「新居でエアコンを再利用したいけど、注意することってあるのかな?」

「取り外したエアコンを移設するときってお金かかるのかな?」

この記事では、そんな悩みをお持ちのあなたに向けた記事です。

引っ越しなどで、もともと使っていたエアコンを再利用したいことってよくあります。

実はエアコンを取り外して、再度取り付けるときにはいくつかの注意点があります。

この記事では、取り外したエアコンを再利用するときの注意点とエアコン移設にかかる費用について紹介しています。

エアコン再利用で配管再利用は絶対にNG!配管再利用NGな理由3選

エアコン再利用で、もっとも気をつける必要があるのはエアコン配管再利用です。

確かに、エアコンを新しくしたときや、取り外して再利用するときは、以前使っていた配管を再利用できることもあります。

しかし、エアコン配管の再利用は3つのリスクがあるので、絶対にしないほうが良いです。

3つのリスクとは

  • 経年劣化によるガス漏れ
  • エアコン配管内の汚れでエアコン性能が低下する
  • 移動中の配管の破損

です。

経年劣化による破損でガス漏れで修理費と環境汚染

エアコンには、冷媒ガスを送るための銅管でできている冷媒管と、エアコンを使用しているとエアコン内部に溜まっていく水を排水するための排水ホースの2つの配管があります。

排水ホースはドレンホースと言ったりします。

余談ですが、ゴキブリとかが入ってくるのもこのドレンホースからです。

冷媒管も排水ホースも使用していくうちに劣化していきます。

排水ホースから水漏れして困ること

劣化し破損した排水ホースからは、ドレンが漏れ出します。

エアコンの室外機からドレンホースが伸びていて、直接外に出ているものはまだ良いですが、ベランダなどを通っている場合は、ベランダが水びたしになります。

洗濯物をベランダで干している人は、水たまりのできたベランダで洗濯物を干したり取り込んだりいなければならないので、とても不快な思いをしてしまいます。

銅の冷媒管からガスが漏れて困ること

銅の冷媒管が劣化して、冷媒ガスが漏れ出す危険があります。

冷媒ガスは一般的にフロンガスと言われていて、フロンガスを浴びたからと言って人体に大きな悪影響はありませんが、フロンガスは地球温暖化の原因の1つとされているガスです。

冷媒ガスが漏れ出すと室内機から室外機に運べる熱の量が少なくなるので、エアコンを運転していても部屋が全く冷えない状態になってしまいます。

結果的に冷媒ガス配管の交換になり、いらない出費がかさんでしまいます。

地球環境のためにも、エアコンのためにも新しい配管で安心してエアコンを使用しましょう。

ちなみに、フロンガスは人体に悪影響はないと言いましたが、密閉された空間で漏れると窒息しますし、熱分解すると有毒ガスに変わるのでご注意ください。

エアコン配管内の汚れのためエアコン性能が低下する

2つ目は長く使用した配管は、配管内部の汚れがひどく、エアコンの性能を低下させてしまうことです。

排水ホースに汚れがたまると、エアコンから出たドレンが逆流してくて、エアコン本体から水がポタポタと落ちてきて部屋を汚してしまいます

エアコンの配管を洗浄して再利用する方法もありますが、中古は中古ですので、大人しく新品に変えた方が、結果的に長く使えてお得です。

引っ越しなど移動中に破損していて、そのまま気づかずに取り付けられる

エアコンを引っ越し先で再利用するために、配管もまとめてトラックに乗せて移動させると、移動中に折れたり、破損したりすることがあります。

上記のような状態で、配管を再利用して取り付けてしまうと、当たり前ですが、エアコンは本来の能力を発揮できないばかりか、余計な修理費用を払って新しい配管に交換する必要が出てきます。

エアコン配管の交換は1mあたり3,000程度からと高額な工事ではないので、エアコンを取り外し再利用するときは、エアコン配管の交換を強くおすすめします。

外したエアコンを再取り付けのときに気をつけたい3つのポイント

外したエアコンを取り外して再利用するときに気をつけるのは、配管の再利用だけではありません。

取り外したエアコンを再利用するときに気をつけるポイントは4つあります。

3つのポイントは、

  • 冷媒回収を行う
  • 移設先の電源の種類を確認しよう
  • 室内機と室外機のスペースを確認する

以上になります。

冷媒回収は確実に行う

冷媒ガスとは前述した通り、フロンガスです。

エアコンの移設のときには冷媒ガスを封じ込める必要があります。

室外機に溜まっている冷媒ガスは、室外機にあるバルブを閉めることで、封じ込めることができます。

しかし、封じ込めることができるのは、室外機にある冷媒ガスだけで、室内機や配管内に残った冷媒ガスは回収できません。

このまま配管を外してしまうと、冷媒ガスを大気に放出することになります。

冷媒ガスの大気への開放は、法律でも禁止されているので、絶対にしないように注意が必要です。

残った冷媒ガスを回収する方法としては「ポンプダウン」という方法があります。

移設のときに業者さんがポンプダウンをきちんとしているか確認しましょう。

とはいえ、いきなり「ポンプダウンちゃんとしてください。」とお願いするのもなんだか気が引けるし、言い方によっては、業者の方も不快な思いをすることになります。

そういう時は、「ポンプダウンって興味あるんですけど見せてもらえますか?」などとお願いすると、業者の方も不快にならずに確認することができます。

電源は100V200V?確認してから移設しよう

エアコンの電源は100V電源と200V電源の2種類あります。

移設先の電源と今使っているエアコンの電源が同じものかを確認しましょう。

200V電源のコンセントには、200Vと書いてあるので簡単に確認することができます。

せっかく持っていったのに使えなかったら残念ですので、業者さんとも確認しておくと良いでしょう。

室内機と室外機の設置スペースは大丈夫?

見落としがちなのが、移設先の室内機と室外機の設置スペースが小さすぎて移設できないパターンです。

室内機のサイズをきちんと計測して、移設先に取り付けることができるかきちんと確認しましょう。

室内機の取り付けは、壁に背板と呼ばれる部品を取り付け、この背板に室内機を引っ掛ける形で壁に取り付けます。

背板が強固に固定できるスペースが確保できない場合は大変危険ですので、業者とよく打ち合わせを行ってください。

室内機の置き場には室外機の一回り大きいスペースが必要です。

エアコン室内機は背面から空気を吸い込み、熱交換器を通して照明から風を排出しています。

室内からの熱を吐き出すなどエアコンにとってとても大事な役割をになっているので、室外機周りのスペースは十分に確保しましょう。

例としてパナソニックの室外機設置条件をご紹介します。

・本体を水平に据え付けられ、重量を十分に支えられて騒音や振動が増大しない場所。

・雨や直射日光があたりにくく、風通しがよい場所。

・室外機の吹出口から熱風・冷風が周囲の迷惑にならないところで、動植物にあたらない場所。

・可燃性ガスの漏れるおそれのない場所。プロパンガス容器とは2メートル以上離してください。

・テレビ・無線機などのアンテナから3メートル以上、またテレビ受像機および、そのアンテナケーブル線から2メートル以上の間隔をとれる場所。

・排水されたドレン水が流れても、問題のない場所。

・悪臭および有毒ガスが発生していない場所。

・油・蒸気・油煙が発生しない場所。

・下図矢印箇所の間隔をとれる場所。

室外機設置における上下左右前後の間隔の図

https://jpn.faq.panasonic.com/app/answers/detail/a_id/9712/ より引用

上記引用元のサイトを参考にして、室外機設置スペースの確認をしましょう。

「エアコンのサイズを合わせるのにメジャーで測った数字だけでは合わせにくよ」という方は、新聞紙や広告をテープで張り合わせて、平面だけでも同じ大きさの物を作って、移設先に持っていくとイメージしやすいのでおすすめの方法です。

エアコン取り外しのDIYは可能だがおすすめはしない

エアコンの取り外しをDIYでしたい方をよく見かけます。

確かにエアコン取り外しは知識さえあれば、そこまで難しい作業ではないので、DIYでもできますが、基本的には業者に任せた方がおすすめです。

なぜなら、取り外し中に思った通りに行かない時でも、業者であればプロの知識から最適な対処方法で処置をすることができるからです。

「古くなった配管がうまく外れない場合」や「室外機取り外したけど通り道がない!」などの問題が起こっても業者ならさまざまなノウハウで解決してくれます。

また、感電やエアコン本体の落下などの事故によりケガの危険性もあります。

おすすめはしませんが、エアコン取り外しDIYの手順を箇条書きしておくので参考にしてください。

  1. エアコンを取り外して搬出する経路を確保する
  2. 室内機取り外しのときに汚れや傷を防止する養生マットを敷く
  3. 室外機カバーを外しバルブキャップを送り側戻り側2箇所とも外す
  4. 強制冷房でポンプダウンをして冷媒ガスを回収する
  5. 冷房をつけたまま送り側バルブを閉め2~3分運転する
  6. 戻り側バルブを締めてポンプダウン完了
  7. エアコンを停止させ、電源プラグを抜く
  8. 3で取り外したキャップを取り付ける
  9. 室外機の電源コードをせつだんする(感電注意)
  10. 室外機を外す
  11. エアコン室内機のブッシュマークの位置を押しながら上に浮かす
  12. 内部配管を取り出し銅管・コード・ドレンパイプを本体から1m以上残して切り離す
  13. 室外機を取り外す
  14. 室外機取り付け金具を取り外す

上記作業全てに置いて、感電・落下・切創・あまされなどの危険が潜んでいるので、気をつけましょう。

以上が大まかなエアコン取り外し作業になります。

何度も言いますが、業者にお願いする方が絶対におすすめです。

素人のエアコン取り外し作業は重大な事故の元です。

ちょっと節約したいからと言って一生のケガが残ることのないようにしましょう。

エアコンの移設にかかる費用相場は

エアコン移設にかかる費用の相場はおおよそ10,000円~20,000円です。

上記費用は基本料金になるので、追加工事があればその都度、追加費用が発生します。

株式会社エレコンさんのwebサイトを参考にすると、基本移設工事は11,000円(税込)でその他追加で配管の交換や、コンセント延長などが必要な場合は追加料金が発生します。

株式会社エレコンエアコン工事費用

一括見積もりなども活用して、自分にあった業者を探しましょう。

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です