エアコン取り付け時の壁への穴あけ工事とは?費用相場も教えます
「エアコン取り付けのために穴あけ工事が必要だけどお金ってかかるの?」「エアコンの穴あけ工事って何をするの?」と疑問をお持ちのあなたに向けた記事です。
一般的なエアコンは「セパレートエアコン」と言われるタイプのエアコンで、配管を室内から室外に通すための穴を開ける必要があります。
穴あけ工事は、建物の構造によっては工事の追加費用が必要になってくるので、注意が必要です。
この記事では、エアコン取り付け時の壁への穴あけ費用や内容、賃貸と注文住宅の穴あけ工事の注意点まで解説しています。
エアコン取り付け工事の穴あけ費用と工事の内容解説!木造なら基本工事費用に入ってます。
まず、エアコンの穴あけ工事費用はほとんどのエアコン業者で標準取り付け費用に入っています。
エアコンの標準取り付け費用の相場は12,000円〜20,000円程度になっています。
エアコン取り付け費用については「エアコン取り付け費用の見積はいくらが妥当なのか?」で追加費用も含めて解説しています。
穴あけ費用は、標準工事に入っているといいましたが、標準工事での穴あけ工事は木造住宅の場合に限ります。
コンクリートなど木造以外の建物にエアコン穴あけを行うときは、追加費用が必要になります。
穴あけ工事で追加料金がかかるのは木造以外!穴あけ費用相場紹介
エアコンの穴あけ工事で追加費用のかかる壁は
・ALC外壁
・タイル外壁
・レンガ外壁
・コンクリート外壁
になります。
それぞれの費用相場を表にしました。
壁の種類 | 費用 |
ALC外壁 | 5,000円〜 |
タイル外壁 | 10,000円〜 |
レンガ外壁 | 10,000円〜 |
コンクリート穴あけ | 12,000円〜25,000円程度 |
エアコンの穴あけ工事は上記の表のように、業者によってかなりの開きがある追加料金になるので、事前にエアコン工事業者に連絡して以下の内容を聞いておきましょう。
問い合わせ時に伝える内容は、
・自宅の壁の種類
・追加料金の確認
を聞いておくと、急な追加料金にあわてることなく対応できます。
なぜ、コンクリートやタイルへの穴あけ工事が追加費用が必要なのかというと、穴あけ難易度が高いからです。
コンクリートの壁は、分厚く穴あけに時間がかかります。
中には工事自体を断る業者もいるほどです。
タイル外壁は、意外にもとても弱いものですので穴あけ中に余計な傷やひび割れを起こさないように注意が必要です。
穴あけにかかる時間や難易度がそのまま追加料金になっています。
穴あけ工事の内容を紹介!奥が深いエアコンの穴あけ工事
エアコン穴あけ工事の内容を順番に箇条書きにしていきます。
1,据付板の位置を決めて取り付け
2,大まかな穴あけの位置を決める
3,壁に柱などはないか確認する
4,穴あけ工事
5,石膏ボードがくり抜けたら壁内部に障害物が無いか確認
6,外壁に穴を開けていく
7,穴にスリーブを取り付ける
上記の順番で穴あけ工事を行っていきます。
エアコンの穴あけ工事は、ただ壁に穴をあけているだけと思ったら大間違いです。
まずエアコンの穴はエアコンの右下にあけられることが多いです。
なぜなら、エアコンから勾配をつけて配管を外に出さなければドレンが逆流して水漏れの原因になります。
「なんだ、右下に穴を開ければいいのか」と思われるかもしれませんが、ここからがエアコン穴あけ工事の難しいところです。
エアコンの右下に大体の感覚で穴をあけてしまうと、家の構造体である筋交いや柱を傷つけてしまいます。
筋交いや柱は家の耐震性能に関わる大事な箇所です。
家の大事な箇所に穴をあけてしまったら、工務店にお願いして柱や筋交いの補修工事をしてもらう必要があります。
プロの業者は壁や建物の構造を熟知し、穴を開ける前に下調べをしっかり行って穴あけ工事をする必要があります。
エアコンの穴あけ工事は、簡単そうに見えて奥が深いものなのです。
中には、筋交いや柱を傷つけてしまうような業者もいるので、穴あけ工事のときには立ち会いで開けた穴を確認させてもらうことをおすすめします。
筆者はエアコン工事のたびに穴を見せてもらっていますが、良い業者は外壁を抜く前に見せてくれるので安心して工事を任せることができます。
賃貸での穴あけ工事は許可が必要
賃貸住宅での、エアコンの穴あけ工事は管理会社への確認と許可が必要です。
賃貸住宅は自分の家では無いので、もしエアコンの穴あけはダメと言われたら穴あけをすることはできません。
また、賃貸でエアコンの穴あけ工事を行うなら、原状回復をどこまで行うかも一緒に確認を取りましょう。
賃貸での穴あけは、もともとの部屋の状態を大きく変えてしまう行為ですので、本来であれば元通りにする必要があります。
ですので、賃貸でのエアコンの穴あけ工事は退去時のことまでしっかり確認をとってから工事を行うことが大切です。
詳しくは「賃貸でもエアコンを取り付けていいの?どんな手続きが必要か解説」で解説しています。
注文住宅では建ててもらった工務店に依頼する方法がベスト
注文住宅や一戸建てのエアコン穴あけ工事は、家を建てた工務店にお願いする方法が一番安心できる方法です。
注文住宅や新築一戸建てのエアコンの穴あけ工事は、前述していますが、柱や筋交いを傷つけないように工事を行う必要があります。
このためには熟練したプロの技も大事ですが、図面などの準備も必要になってきます。
「熟練したプロの技+家の知識+家の図面を持っている」この3つの条件を完璧に満たしているのが、家を建ててくれた工務店さんです。
工務店さんには、たいてい提携する電器屋さんがいて照明やコンセントの工事をしてくれます。
照明やコンセントの打ち合わせのときに、一緒にエアコンも見積もりをとってもらい工事を依頼すると、入居時にはエアコンが設置してある状態ですのでおすすめです。
工務店さんと提携していて、しかも建築中のエアコン工事ですので、工務店もきっちり確認を行ってくれます。
また、エアコン工事の代金やエアコンの本体価格についてもちょっとした割引をしてもらえる可能性もあるので、聞いてみましょう。
穴あけができない!したくない!窓用エアコンという選択肢も
エアコンの穴あけが賃貸で断られたときや壁に穴を開けたくない方は窓用エアコンという選択肢もあります。
窓用エアコンとは、窓に嵌め込むタイプのエアコンで、エアコン業者による工事が必要ありません。
窓用エアコンは室外機と室内機が一体になっており、窓さえあればどの部屋にも設置できる利便性を持っています。
窓用エアコンのメリットは、
・窓さえあればどこでも設置できる
・工事が必要なく購入した日から使用可能
・価格が安い
です。
窓用エアコンのデメリットは
・電気代が高い
・広い部屋には向いていない
・窓の鍵がかけられなくなる
・隙間から虫が入ってくる
です。
窓用エアコンのメリットデメリットを理解して、自分にとってメリットが大きいようなら購入するのも一つの手です。
エアコン穴のパテ埋め確認をお忘れなく!
エアコンの穴を開けた箇所をそのままにしておくと、当たり前ですが、すきま風が入ってきたり、虫が入ってきたりと良いことがありません。
エアコンの配管穴のパテ埋めは標準工事ですので、わざわざお願いする必要はありませんが、業者も人間ですので忘れることもあります。
筆者もパテ埋めを忘れて帰りかけていたところ、自分で気づいて業者を引き止めてパテ埋めをしてもらった経験があります。
パテ埋めだけなく、エアコン工事の内容を少しでも理解して、自分で最終確認をすると思わぬミスが見つかったりします。
業者頼みになるだけではなく自分でも工事の確認をしてみる目と知識を養っておくと工事当日に役立ちます。
まとめ
「エアコン取り付け時の壁への穴あけ工事とは?費用相場も教えます」を解説してきました。
エアコン穴あけ工事は標準工事に入っています。
ただし、壁の材質によって追加料金が発生します。
追加料金の目安は下記表を参考ください。
壁の種類 | 費用 |
ALC外壁 | 5,000円〜 |
タイル外壁 | 10,000円〜 |
レンガ外壁 | 10,000円〜 |
コンクリート穴あけ | 12,000円〜25,000円程度 |
エアコン工事の内容は、
1,据付板の位置を決めて取り付け
2,大まかな穴あけの位置を決める
3,壁に柱などはないか確認する
4,穴あけ工事
5,石膏ボードがくり抜けたら壁内部に障害物が無いか確認
6,外壁に穴を開けていく
7,穴にスリーブを取り付ける
です。
エアコンの穴あけ工事は、ただの穴あけ工事と思いきや、奥が深い工事になります。
追加料金の説明をしっかり聞いて、納得のいく工事をしてもらいましょう。